ドストエフスキー / 「白痴」

  
 第一回目の記事はドストエフスキーの「白痴」です。ええ、いきなりとっつきにくいですが、気にせず進みます。

 ドストエフスキー、面白いですよ。名前恐いけど。この人の小説はとにかくパワフルでストーリーが面白くて次々読ませられちゃう。なんだかもうこれぞ小説っていう、小説の要素の全てを一つの作品に詰め込んじゃう、何とも恐ろしい方でございます。頭の中どうなってるんだろう。きっと、登場人物が何人もいっぺんに、わーわー喋り続けてるに違いない。

 世間では村上春樹の新刊が出て大騒ぎみたいですが、その彼が一番面白い小説として名前をあげたのが、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」でした。なので、大騒ぎついでに、何ならドストエフスキーも読もうよ特集です。まあ、カラマーゾフはごっついのでメインディッシュに取っておくとして、Cafe的には「白痴」が一押しということで。

 だって、これ、恋愛話なんですの。しかも、全員いっちゃってます。三角関係なんのそのです。

 誠実で頭もよく思いやりもある立派な青年である主人公ムイシュキン公爵は、世間の常識からかけ離れた純朴さを持ち、かつて病気で精神の朦朧とした状態になっていたことから、「白痴」として扱われる。しかし、その純粋さと立派な態度が、周囲の人を魅了していく。
 彼に惚れるアグラーヤ。わがままでプライドが高く、度が過ぎるほどの恥ずかしがり屋で激しい気性。彼女は「白痴」の青年を愛していることを自分で認めたがらず、ちぐはぐな行動を取り周囲を振り回す。
 不幸な身の上のせいで自分を汚れていると信じ、主人公を愛しているのに自分と一緒になると相手が不幸になると考え、主人公を捨てるが、制御できない感情に翻弄される絶世の美女ナスターシャ。
 自分を愛していないと知りつつもナスターシャのためなら何をすることも恐れず一心にナスターシャを愛し続ける粗暴なロゴージン。
 アグラーヤに惹かれながらも、自分の身を不幸の底に落とそう落とそうとしてしまうナスターシャを放っておくことができないムイシュキン。

 こんな彼らが、わーわー叫んでるとても騒々しい小説です。でもこれ、すっごく文学なんですよねえ。魂のぶつかり合いって感じで。騒々しさが胸を打つのです。

 白痴ってタイトルあんまりなんですけども。要はビバリーヒルズの凄い版です。たぶん。ビバリーヒルズ見てないけど。こんなこと言ってロシア文学研究者とかに怒られるかしら。でも文学って敷居の高いものじゃないんですよねえ。Cafe読みもいいじゃないですか。とりあえず、ドストエフスキーの書く人物は、萌えるんですよねえ。女子はムスターシャ派とロゴージン派に、男子はアグラーヤ派とナスターシャ派に分かれて萌えてください。

読んだ当時の読書の記録はこちら

2 Comments

みみず6 月 8th, 2009 at 17:20

私もカラマーゾフの兄弟が一番印象的でした。
でもねー。ずいぶん昔に読んだ記憶なので、(しかも読後感想などというものをしるさなかったので)
ぱそ子さんのカフェで、もう一度確認させて戴けて幸せです。

Izumi6 月 10th, 2009 at 19:04

わたしも面白かったという印象だけ残ってて忘れてしまってる作品はいっぱいあって、この作品もやっぱりそうだったのですが、読書の記録で断片だけでも残しておいたら記憶が蘇るものですね!こんなに喋れてしまうなんて。みみずさんも読んでおられましたか。
こちらのブログも楽しんでもらって嬉しいです。

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