ドストエフスキー / 白夜

 ドストエフスキーづくし、次はメインディッシュのカラマーゾフの兄弟…と言いたいとこですが、まあね、ボリュームもあってごっついので、とりあえず、お口直しで「白夜」でも。

 わたしが最初に読んだドストエフスキーは、この白夜でした。理由は、本が薄かったからです。
 ドストエフスキーの敷居が高い理由の一つが、長いことだったので、とりあえずこれは短いです。文庫本で厚さ1.5センチくらいだった気がします。

 敷居が高い理由の二つ目は、表紙の顔が恐いことですが、まあこの白夜は他と違って女の人の顔ですし。でもこれはこれで、何だか恐いんですけど…呪われそうで。
 表紙が恐いから取っ付きにくいとか言ってるのは、わたしだけじゃないようで。そういや、ここ最近名作が次々取っ付きやすい表紙になって発行されてますよね。

…とっつき…にくくなってない…?

 あ、わたし、ジョジョ大好きです。荒木先生+伊豆の踊り子…!と、わくわくしながらこの絵を最初に見たときは、衝撃過ぎて5分くらい硬直しました。が、改めて今見るとこれいいじゃないですか。何だかよく分からないけど、わくわくするじゃないですか。ところで、おっぱい、出てるよね、どんな服なんだろ…いや、荒木先生なら有り。

 ドストエフスキー小説の敷居が高い三つ目の理由は登場人物が多いことですが、この話は少ない。大体3人です。で、「白夜」がどんな話かというと、恋人からの便りがなくて悲しんでる少女を、少女に恋する青年がなぐさめようと奮闘する話なのですよ。青年は少女好きなのに、いや好きだからこそ、悲しみを和らげてあげたくて、少女と少女の恋人の仲を取り持つ役割を引き受けるのでした。で、青年苦悩。童貞空想ロマンチストな苦悩っぷりが何ページにも渡って延々書き綴られる話です。
…そんな青年うざいとか言っちゃダメですよ。こんな話でもドストエフスキーの腕にかかれば、白夜の美しく神秘的なセンチメタリズムになっちゃうのです。

 ちなみに出だしはこんな感じです。

第一夜

 すばらしい夜であった。それは、愛する読者諸君よ、まさにわれらが青春の日にのみありうるような夜であった。いちめんに星をちりばめた、明るい星空は、それを振り仰ぐと思わず自分の胸にこんな疑問を投げかけずにはいられないほどだった--こんな美しい空の下に、さまざまな怒りっぽい人や、気まぐれな人間がはたして住んでいられるものだろうか? これもやはり、愛する読者諸君よ、幼稚な、きわめて幼稚な疑問である。しかし私は神が諸君の胸にこうした疑問をよりしばしば喚起することを希望する!

…何言うとるんじゃ、お前は…!ああ、ダメだ。やっぱりうざいかも。非常にとっつきにくい。でも、それを乗りこえて、読み終わったとき、他のドストエフスキーの小説も読んでみよう!なんて、新たな世界が広がってるかも。短いし、頑張って!面白かったよ!

 でも真骨頂は長編ですよ。次回は、カラマーゾフ兄弟について喋ります。

 読んだ当時の読書の記録は、こちら

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