白の鳥と黒の鳥 / いしいしんじ
(角川書店 /平成17年発行)
京都のみなみ会館やクラブメトロやガケ書房で「その場小説」なるものをやった小説家さんで、イベントのちらしだけは見たことがあって、なんだそれ!と興味が沸いて、とりあえず一冊読んでみた。「その場小説」とは、観客のいるその場で小説を書き、書きながら朗読するのだそうだ。小説ってパフォーマンスは難しいよなと思ってたのに、なんだそれ!発想もすごいけど、やれちゃうこともすごいよ。この短編集が面白かったので、今度また「その場小説」のイベントがあったら見に行ってみたいと思った。
原稿用紙15枚くらい(普通の短編の半分くらい)の短編集。ブラックな童話のような悪夢のような味わい。どの話も世界観が面白い。にやりとする話もあるし、残酷な話もある。でも、どれも、社会では虐げられがちな人々に正面から向き合って、独特のユーモアで魅力的に書きあげた話ばかりだと思った。視線の位置が他の作家と違う。面白かった。
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