読書の記録

No.285 2008.9.7

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先端で、さすわさされるわそらええわ
 /川上未映子

(青土社 /2007年発行)

 ユリイカに載せてたエッセイに加筆修正と新作加えて出版。エッセイというか詩のような小説のような。彼女のインタビュー記事を読んだり、小説を読んだりして一番はっとさせられるのが、普通の人が特に考えもせずに見過ごしてしまう物事の仕組みや原点みたいなものに「不思議だ」と熱い視線を注いで考え込んでいること。純粋な子供のように不思議だと思い続け、歪まさず、誤魔化さず、そのものに向かって書いていく。文体ばかりが特徴的で目立つけれども、彼女の売りはその「目」だと思う。このエッセイには独特の視点がふんだんに含まれていてとても面白かった。

 タイトルが示すようにこの人の言語感覚も面白い。気持悪いの一歩手前で気持よくて癖になりそう。

収録作品

*先端で、さすわさされるわそらええわ
*少女はおしっこの不安を爆破、心はあせるわ
*ちょっきん、なー
*彼女は四時の性交にうっとり、うっとりよ
*象の目を焼いても焼いても
*告白室の保存
*夜の目硝子  





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