|
フリーターズフリーvol.01 /(有)フリーターズフリー ((有)フリーターズフリー /2007年発行) フリーターって言われて思い浮かべるイメージは人によってさまざまなんじゃないかな。正社員というのもそう。切実さから程遠い気分でふらふらフリーター生活を楽しんでいる人もいるだろうし、本当は正社員になりたいのに何かの事情でなれずに不安定な職を抜け出せずに困っている人もいる。正社員といっても、大変だけどやりがいがあって社会に貢献できて素晴らしい仕事をしていると自負している人もいるし、ただ奴隷のようにこき使われて将来が見えないどころか自分の命が危ない人までいるだろう。正社員が、フリーターが、というとき、各人が好き勝手な相手を思い浮かべて勝手に対立してるような気がする。フリーターっていうちゃらんぽらんそうな名前もよくないよね。ニートとか主婦とか負け犬とかもそうだけど。何かこう名前が付いた途端、自分とは違う、ネタ的なものとして片付けられちゃうイメージあるな。 この雑誌(というかぎっしり文字が詰まった本)は、高台から見下ろすようにフリーター問題とは…なんて語るのではなく、野次を飛ばすように好き勝手に権利を訴えるのではなく、あくまで当事者の立場から(この企画を立ち上げた人たちは30代なのに月収が15万以下だ)、膨大な知識と考察をもとに(小難しいけど、バランスの取れた立ち位置で考察している)働くことを考えた一冊。様々な立場の人が寄稿している。データや分析でひとくくりにされたフリーター論を読むより、こんな一つ一つの人生のケースを読むほうが、自分の頭で何かを考えるには役立つんじゃないかと思った。面白かった。 (巻頭言より引用) 企業に勤める若い正社員や就職活動中の学生の中には、「フリーターは自己責任で負け組になった」と言う人がいます。それに対してニートのある青年は、「働いたら負けかなと思ってる」と言い返します。なぜか「若年労働問題」を語る人はみんな声が荒々しくなります。それはたぶん、相手を馬鹿にしているからでも、妬んでいるからでもありません。そこを否定されたら人生そのものを否定されてしまうような、そういうかけがえのない何かをめぐって、わたしたちは今日も争い合っているのではないでしょうか。 わたしたちが目ざすのはそんな論争のアリーナを拡げることです。当事者たちの多様な声を響かせあうことで、問いを共有し深めていくことです。誰の意見が正しいと決めたいのではありません。そもそも決める力なんてあるわけないし、決める必要があるのかさえわかりません。だけど、一つだけ言えるのは、相手のことをロクに知りもせず、知ろうともせず、一方的に捻じ曲がったイメージを作り上げ、自分を肯定するためだけに相手を罵るような精神を、わたしたちは絶対に拒否するということです。 サイト→Freeter's Free |