読書の記録

No.205 2007.1.20

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ハーイ!デイズナイト /鈴木清剛

(河出書房新社 /2001年発行)


 この人ばっかりですんません…。

 いろいろな雑誌に発表したものをかき集めたエッセイ集。対談あり、三島由紀夫賞受賞のことばあり、インタビューありで、いかにもかき集めた!って感じがするんだけど。でも面白かった。なんで小説を書くのかという話や、コムデギャルソンに勤めていたころの話や、三島賞の発表を待っているときの話や。力の抜けたエッセイも面白い。感性豊かで、しかも人柄がいいので、読んでて楽しかったです。もうファンかもしれん。

 デザイナーの丸山さんと対談してるときに言ってることが興味深かったです。

(引用)
丸山 「デザイナーなんて、つらいだけの仕事ですから。ものを書く人もそうだと思うんですけど、ゼロからものをつくる仕事というのは本当につらいだけというか、好きじゃないとできない仕事になっちゃっていますよね。そこから先の仕事は、今、すごい儲かるんですよ。あるものを売るとか、あるものをコーディネイトするとか、ファッションにしてもそこから先はけっこう華やかなんですけど、ぼくらのところは、もちろん露出の仕方という意味ではすごい派手だけど、実際はものすごいつらい。儲からないし」

鈴木 「そのへんは、僕も働いていたのでよくわかります。なんで自分たちだけこんな手のかかることをしてるんだろう? って思う瞬間はありますね。でも、みずからそのポジションを選んだことに気付くときでもある。そしてまた自分に対して、さらに不思議に思ったりもするんですけど」


 しんどくて、当然。つらいの上等。こつこつやるしかないんですよね。こつこつ。こつこつ。ゼロからものを作る人にしか味わえない喜びがあって、それはどんな大金にも変えられない。



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