はるがいったら /飛鳥井千砂
(集英社 /2006年発行)
小説すばる新人賞受賞作。小説すばる。略して小すば。略さなくていい? すばると違って、エンターテイメント系の賞です。でもエンターテイメントと言っても、なんかホラーでも推理でもアクションでもなく、なんとなくゆるーいヒューマンドラマの女性作家が獲得するイメージですなあ。前回は、「となり町戦争」でした。この作品読んでて、何か思い出すなあと思ったら、今や直木賞作家の村山由佳さん「天使の卵」だった。この人もこの賞でデビューしたんでしたね。
デパガの姉と寝たきりの老犬を介護する高校生の弟が主人公。二人の一人称で交互に語られる。両親が離婚したので別々に住んでいる二人は仲良し姉弟。姉は婚約者のいる幼馴染が好きで、デパガの人間関係にも悩まされ、極度の完璧主義で、ファッションには厳しい。弟は、どこかいつも覚めてて、父の再婚相手ともうまくやっていて、大学をどこに行くか迷っていて、同じクラスのなっちゃんに淡い恋心を抱いていて。みたいな。びっくりするような出来事もなく、型からはみださないストーリー。でも、まあ、面白かった。読んでいて気持がいい感じで。登場人物も好ましくて。
初めて書いた小説なんだって。がんばって育ってってください。
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