そろそろくる /中島たい子
(集英社 /2006年発行)
すばる新人賞取ってデビューした中島たい子さんの二作目。
主人公はイラストレーター。スランプが来ると家中めちゃめちゃにしてしまうほど暴れて泣きじゃくる。こんな状態がおかしいなと思っていたら友人からPMSでは? と言われる。なるほどPMSとはなんぞやと、解説混じりに話は進んでいき、恋っぽいエピソードがちらっとありーの、ユーモアある会話がありーので、あっさり何とも言うことも無い無難な場所に着地して終わる。
面白く読めた。でもやはりシナリオライター出身であるせいか、小説じゃなくてもいいよなあという感じが否めない。女性誌の健康特集やテレビの健康番組をストーリー付きで楽しく読みましたという感じ。でも楽しいからいいやとも思う。最近、話題になっているような作家の日本の本を読んでは会話の下手さに身悶えしてたので、会話がくすりと笑えるというのはよかった。うまいしね。一気に読んだ。
PMSとは生理前症候群のこと。女性ホルモンが変化することで体調や精神に影響があり、特に排卵から月経までの黄体期は、いらいらしたり落ち込んだり鬱っぽくなったりやる気がなくなったりと、精神的な症状が多数出る。女性なら誰でも経験がある症状かも。症状のひどいひどくないは個人差が大きい。前回の「漢方小説」は、三十代の女性が突然体の不調を感じて医者に駆け込むと何も異常が見つからず、漢方医で治っていくという話だったが(やっぱり女性誌の健康特集だよなあ)、取り上げる話題はわたしにとって興味深い。でも症状に心当たりがなく元気に暮らしてる人は楽しめないかもなあ。また次が出たら読んでみたい。次は何の特集するんだろう。
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