読書の記録

No.115 2005.8.22

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6 stories 現代韓国女性作家短編 /キム・インスク他

(集英社 /2002年発行)

「6 stories」という集英社から出てる短編集。6人の現代韓国女性作家の作品を一つずつ選んで載せてある。よりすぐりの一遍だからなのかもしれないが、とてもレベルが高く読みごたえがある。何気ない日常の話なのに、迫力と緊張感が気持ちいい。あとは、生活のごつごつした質感があるのがいい。そして最後がいい。どれも心をがーんと打ち鳴らして終わる。これぞ短編みたいなね。

 韓流ドラマとか映画とか全然見たことないけど。現代韓国女性作家の短編で韓流するのはわたしくらいなもんだろう。彼女たちの作品をもっと読みたい。負けてられないなあと思った。

 日本の女性作家の書く女主人公は、いかんせん自由すぎるのだ。まあ自由過ぎてアイデンティティ喪失気味でふらふらしてて自分を発見したりするんだろうけれど。いや別にいいんだけど。わたしは、もう飽きちゃったの!

■洗濯機に名前を自分の名前をつける主婦。空想癖があると夫からは馬鹿にされる。新しく越してきた隣人の独身女性と仲良くなる。「隣の家の女」(ハ・ソンラン)。
■友人に薦められて半信半疑ながら集団カウンセリングのワークショップに出席する。「ちょっとした日々の記録」(チョウ・キンラン)
■小説の登場人物と作者との邂逅。「性交が二人の人間関係に及ぼす影響に対する文学的考察のうちの事例研究部分引用」(ソング・キョングア)
■思想闘争によって長年投獄されていた男の取材から、自分の学生時代を思い出し苦悩する女記者。「人間に対する礼儀」(コン・ジヨング)
■痴呆症状が進んでいく母と流産を繰り返す娘。「鏡にまつわる物語」(キム・インスク)
■胸の中に緑の木々を宿し、果てない夢のようなビジネス計画を夢想する男。「緑の木の記憶」(キム・ギョンギョング)

安宇植・訳


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