読書の記録

No.106 2005.6.3

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誰がヴァイオリンを殺したか /石井宏

(新潮社 /2002年発行)


 ヴァイオリンについていろいろ知りたくて借りた本だったけれど、読み物としてとても面白かった。ヴァイオリンの楽器としての歴史や、ヴァイオリンをめぐる音楽家たちのエピソード、それから現在のヴァイオリンの演奏についてまで、ふんだんで水気のあるエピソードがまるで物語かよくできたドキュメント番組のように生き生きと伝わってきた。著者は本当にクラッシック音楽を愛しているんだなあと思った。
 エピソードの中でも、ナポレオンの妹の寵愛を受け、人の心を魅了する悪魔のヴァイオリンといわれたパガニーニのエピソードが面白かった。
 この本を読んで思わず、ヴァイオリン関係のCDを2枚もアマゾンで注文してしまった……。

(抜粋)
「ヴァイオリンは、音響的には最も完成された楽器であり、その自在な音楽表現力は他に例を見ない。音の美しさと心に訴えかける力とにおいて、この楽器にかなうものがあるとすれば、それはこの楽器の表現のモデルとなった人間の歌う声しかない」
―――デイヴィッド・D・ボイデン


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